マスケンデザイン室は全員が建築・住まいづくりの専門資格を保有したプロフェッショナル集団。
これまでに中庭・平屋を中心とした累計200棟以上の注文住宅の設計・施工を手がけ
北関東(栃木・群馬・茨城)の多様な敷地条件に合わせた住まいをご提案してきました。
本記事は、その経験と知見をもとに、家づくりを検討する方へ向けて分かりやすく解説しています。
これまでに中庭・平屋を中心とした累計200棟以上の注文住宅の設計・施工を手がけ
北関東(栃木・群馬・茨城)の多様な敷地条件に合わせた住まいをご提案してきました。
本記事は、その経験と知見をもとに、家づくりを検討する方へ向けて分かりやすく解説しています。
在籍者資格:一級建築士/二級建築士/インテリアコーディネーター/宅地建物取引士など 在籍者資格: 一級建築士/二級建築士
インテリアコーディネーター
宅地建物取引士など
今回の記事はこんな方におすすめいたします。(記事時間5分)
・共働き夫婦で注文住宅を検討しているが、ローンの組み方がわからない方
・ペアローンと収入合算の違いをきちんと理解したい方
・どちらが自分たちに合っているか、判断の軸を持ちたい方
「共働きだから、2人の収入を合わせてローンを組もう」
そう考えたとき、多くの方が直面するのが「ペアローン」と「収入合算」という2つの選択肢です。
どちらも2人の収入を活用して借入額を増やす仕組みですが、仕組みの構造・リスクの性質・住宅ローン控除の扱いがまったく異なります。
「なんとなくペアローンの方がよさそう」「収入合算の方がシンプルそう」という印象だけで選ぶと、後から「こんなはずじゃなかった」という事態になりかねません。
この記事では、ペアローンと収入合算のそれぞれの仕組みと特徴を整理した上で、共働き夫婦が注文住宅のローンを選ぶときの判断ポイントをわかりやすく解説します。
1. ペアローンとは何か?
ペアローンとは、夫婦それぞれが別々に住宅ローンを契約し、2本のローンを同時に返済していく仕組みです。
たとえば、夫が自分名義でローンAを組み、妻が自分名義でローンBを組む形です。
お互いが相手のローンの連帯保証人になるのが一般的です。
ペアローンの主な特徴は次のとおりです。
・それぞれが独立したローン契約を持つ
・夫婦それぞれが住宅ローン控除を受けられる
・それぞれが団体信用生命保険(団信)に加入できる
・2本分の諸費用(手数料・登記費用など)がかかる
・どちらかが返済できなくなった場合、もう一方への影響が大きい

2. 収入合算とは何か?
収入合算とは、夫婦の収入を合算して借入可能額を算出し、1本のローン契約で借りる仕組みです。
ローン契約は1本ですが、収入合算の方法によって「連帯債務型」と「連帯保証型」の2種類があります。
連帯債務型
夫婦2人が同じローンの「債務者」になる形です。
どちらも主たる債務者として返済義務を負います。
フラット35などで採用されているケースが多いです。
連帯保証型
1人が主債務者、もう1人が連帯保証人になる形です。
連帯保証人は主債務者が返済できなくなった場合に返済義務を負います。
民間の住宅ローンでよく見られる形です。
収入合算の主な特徴は次のとおりです。
・ローン契約は1本(手続きがシンプル)
・住宅ローン控除は原則として主債務者のみ(連帯保証型の場合)
・連帯債務型の場合は夫婦双方が控除を受けられるケースがある
・団信は主債務者のみ加入が原則(連帯保証人は対象外のケースが多い)

3. ペアローンと収入合算の主な違いを比較する
2つの仕組みを整理すると、次のようになります。
ローン契約の本数
・ペアローン:2本(それぞれ独立した契約)
・収入合算:1本(夫婦で1つの契約)
住宅ローン控除
・ペアローン:夫婦それぞれが控除を受けられる
・収入合算(連帯保証型):主債務者のみ
・収入合算(連帯債務型):夫婦双方が受けられるケースあり
団体信用生命保険(団信)
・ペアローン:夫婦それぞれが加入できる
・収入合算(連帯保証型):主債務者のみ加入が原則
・収入合算(連帯債務型):金融機関によって異なる
諸費用
・ペアローン:2本分かかる(手数料・印紙税など)
・収入合算:1本分
片方が働けなくなった場合
・ペアローン:自分のローンの返済義務はなくなるが、相手のローンへの連帯保証責任は残る
・収入合算:主債務者が返済できなくなった場合、連帯保証人・連帯債務者が全額負担
離婚・売却時のリスク
・ペアローン:2本のローンが残るため、売却・清算が複雑になりやすい
・収入合算:1本のため比較的シンプル

4. ペアローンのメリット・注意点
メリット
・夫婦それぞれが住宅ローン控除を受けられるため、税制優遇の恩恵を最大化できる
・それぞれが団信に加入できるため、どちらかに万が一のことがあっても自分のローンが消える
・借入可能額を最大化しやすい
注意点
・2本分の諸費用がかかる
・どちらかが育児休業・退職などで収入が減った場合、返済計画が崩れやすい
・離婚や売却時に、2本のローンが残ることで手続きが複雑になる
・将来のライフスタイルの変化(育休・転職・介護など)を想定した上で判断する必要がある
5. 収入合算のメリット・注意点
メリット
・ローン契約が1本のため手続きがシンプル
・諸費用が1本分で済む
・連帯保証型の場合、主債務者が明確なため管理しやすい
注意点
・連帯保証型の場合、住宅ローン控除は主債務者のみ
・連帯保証型の場合、連帯保証人(多くは妻)は団信に加入できないケースが多い
・主債務者が返済できなくなった場合、連帯保証人・連帯債務者が全額を負担することになる
・連帯保証人になる側のリスクを軽視しないことが重要
6. 共働き夫婦が選ぶときの判断ポイント
ペアローンと収入合算のどちらが合うかは、家族の状況によって大きく異なります。
次の視点で整理すると判断しやすくなります。
① 住宅ローン控除をどこまで活用したいか
夫婦それぞれが控除を受けたい場合は、ペアローンまたは連帯債務型が有利です。
控除の恩恵を最大化したい場合は、ペアローンが選択肢になります。
② 将来の収入変化をどう想定するか
育児休業・時短勤務・転職・介護などで片方の収入が減ることが想定される場合、2本のローンを抱えるペアローンはリスクが高まります。
その場合は収入合算の方が管理しやすい場合があります。
③ 団信の保障をどこまで重視するか
万が一のリスクに備えて夫婦どちらの死亡・高度障害にも対応したい場合、ペアローンでそれぞれ団信に加入する方法が有効です。
収入合算の連帯保証型の場合、連帯保証人は団信に加入できないため、別途生命保険で補う必要があります。
④ 諸費用の負担をどう考えるか
ペアローンは2本分の諸費用がかかります。
借入額や手数料の水準によっては、無視できない差になることもあります。
⑤ 離婚・売却リスクをどう考えるか
将来の状況変化(売却・離婚など)を想定すると、2本のローンが残るペアローンは手続きが複雑になりやすいです。
リスクをシンプルに管理したい場合は収入合算が向いている場合があります。

▶ 住宅ローンの基本的な仕組みについてはこちら。
宇都宮市で注文住宅を建てる前に知っておきたい住宅ローンの基礎知識|仕組みと流れをわかりやすく解説
▶ 資金計画全体の考え方はこちら。
宇都宮市で注文住宅を建てる前に整理したい資金計画の3つの視点|お金の考え方を基礎から解説
まとめ:ペアローンと収入合算は「将来の暮らし方」で選ぶ
ペアローンと収入合算の違いをまとめます。
・ペアローン:2本の独立したローン・それぞれ控除・それぞれ団信・諸費用2本分・将来の変化に注意
・収入合算(連帯保証型):1本・控除は主債務者のみ・団信は主債務者のみ・手続きシンプル
・収入合算(連帯債務型):1本・双方が控除を受けられるケースあり・フラット35などで採用
判断のポイントは、
・住宅ローン控除をどこまで活用するか
・将来の収入変化(育休・転職など)をどう想定するか
・団信の保障をどこまで重視するか
・諸費用の負担感
・離婚・売却リスクへの備え
どちらが正解かは家族の状況によって異なります。
「今の収入で最大限借りる」という発想より、「将来の暮らしの変化を見越して無理なく返せる設計にする」という視点が、長期的に後悔しないローン選びの軸になります。
マスケンでは、住宅ローンの組み方についてもご相談いただけます。
「共働きでどう組めばいいか」という段階からでも、お気軽にご相談ください。

(ホームページ:https://masuken-t.jp/)
宇都宮市に拠点を置くマスケンは、1994年の創業以来30年、栃木県・茨城県・群馬県で住宅の設計・施工を手がける”一級建築士事務所 × 建設会社”のハイブリッド型住宅会社です。
中庭のある住まいや平屋など、敷地を活かした自由設計に評価をいただいており、質の高い設計力と自社施工の技術力により、プライバシーと開放感を両立した理想の住まいを実現します。
こだわりの住宅をご検討の方は、ぜひ弊社にお気軽にご相談ください。

