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外構を先に考える家づくりとは?建物から考えない設計で変わる敷地の読み方|北関東(栃木・群馬・茨城)の注文住宅

2026.02.02

執筆
マスケンデザイン室
執筆
マスケンデザイン室

マスケンデザイン室は全員が建築・住まいづくりの専門資格を保有したプロフェッショナル集団。

これまでに中庭・平屋を中心とした累計200棟以上の注文住宅の設計・施工を手がけ
北関東(栃木・群馬・茨城)の多様な敷地条件に合わせた住まいをご提案してきました。
本記事は、その経験と知見をもとに、家づくりを検討する方へ向けて分かりやすく解説しています。

これまでに中庭・平屋を中心とした累計200棟以上の注文住宅の設計・施工を手がけ
北関東(栃木・群馬・茨城)の多様な敷地条件に合わせた住まいをご提案してきました。

本記事は、その経験と知見をもとに、家づくりを検討する方へ向けて分かりやすく解説しています。

在籍者資格:一級建築士/二級建築士/インテリアコーディネーター/宅地建物取引士など
在籍者資格: 一級建築士/二級建築士
インテリアコーディネーター
宅地建物取引士など

今回の記事はこんな方におすすめいたします。(記事時間5分)
・家づくりを考え始めたばかりで、何から決めれば良いか迷っている方
・建物の間取りを先に考えて行き詰まった経験がある方
・敷地条件を活かした、外構まで含めた家づくりをしたい方

家づくりというと、まず「間取り」や「建物の大きさ」から考える方が多いのではないでしょうか。
LDKは何帖で、部屋はいくつ必要か。そうした検討から入るのは、ごく自然な流れです。

しかし実際の設計現場では、
建物を先に決めてしまうことで、敷地の可能性を狭めてしまうケースも少なくありません。

図面上は成立しているように見えても、
・外からの視線が想定以上に入り込む
・庭が落ち着かない位置に残ってしまう
・暮らし始めてから「こうすれば良かった」と気づく

こうした違和感の多くは、設計の順番に原因があります。

そこで私たちが大切にしているのが、
「外構を先に考える家づくり」という発想です。

この記事では、建物から考えない設計とはどういうことか、
そして外構を先に考えることで敷地の読み方がどのように変わるのかを設計者の視点から整理します。

1. なぜ多くの家づくりは「建物先行」になるのか

多くの住宅計画では、次のような流れで進みます。

・必要な部屋数を整理する
・延床面積を決める
・間取りを作成する
・余った敷地に外構を当てはめる

この進め方は、一見すると合理的です。
要望を整理し、建物を固めてから外部を考える方が効率的に思えるからです。

しかし、敷地条件が複雑な場合、この順番が後々の制約になります。

例えば、
・窓の位置が隣地と正対してしまう
・視線を遮るためにフェンスや植栽が過剰になる
・庭が「使うための場所」ではなく「残ってしまった場所」になる

こうした問題は、建物の配置や形が先に固定されてしまったことが原因で起こるケースが多く見られます。

2. 外構を先に考えるとはどういうことか

外構を先に考える家づくりとは、建物の間取りや形を決める前に、敷地全体の使い方を整理することです。

ここで重要なのは、「外構=フェンスや植栽」という発想ではありません。
設計者が最初に考えるのは、次のような敷地の読み取りです。

・どこから敷地が見られるか
・どこに視線が集まりやすいか
・どこが落ち着いた外部空間になり得るか
・光や風が自然に通る方向はどこか
・人の動線(アプローチ・駐車・出入り)はどうなるか

これらを整理しながら「どこを建物に使い、どこを外部として残すか」を先に決めていきます。

この段階では、まだ部屋の配置や帖数は考えません。
まず、敷地全体の中で、暮らしの重心をどこに置くかを定めることが目的です。

その上で建物を当てはめることで、外構と建物が対立せず、互いに役割を持った配置計画が成立します。

▼施工事例:中庭No.178|中庭のある憩いの邸宅

3. 敷地の読み方が変わると、設計の自由度が上がる

外構を先に考えると、敷地の見え方が大きく変わります。

例えば、
・庭を「余ったスペース」ではなく「暮らしの中心」として計画できる
・窓の位置を外構と連動させて考えられる
・隣地との関係を建物ではなく外構で調整できる

建物単体で考えていると、「この位置に窓を付けるか、付けないか」という二択になりがちです。

一方、敷地全体で考えると、「どんな外部空間に向けて、どんな開口をつくるか」という発想に変わります。

結果として、間取りの自由度が下がるどころか、
暮らしに合った間取りが自然と導き出されるケースも多くあります。

4. 北関東の敷地だからこそ、外構先行が効く理由

北関東(栃木・群馬・茨城)では、敷地条件が非常に多様です。

・道路から敷地が広く取れる土地
・周囲が畑や空き地で、将来環境が変わりやすい土地
・住宅地でも隣地との距離感がまちまちな土地

一見すると「自由度が高い土地」に見えますが、実は将来の変化を想定しないと、住み始めてから違和感が出やすい環境でもあります。

例えば、
・今は開けているが、数年後に住宅が建つ可能性がある
・畑だった隣地が分譲され、視線環境が一変する
・周囲の建物配置によって、光の入り方が変わる

こうした地域特性があるからこそ、「今どう見えるか」だけで判断しない配置計画が重要になります。

外構を先に考えることで、
・視線の抜けと遮り方
・庭や中庭の位置
・建物と外部の距離感

を長期的な視点で整えやすくなります。

▼施工事例:中庭No.204|麦畑と溶け合う住まい

5. 外構を先に考えると失敗しにくい理由

外構を後回しにすると、次のような悩みが起こりやすくなります。

・完成後に「庭が使いにくい」と気づく
・視線対策のためにフェンスが増える
・結果として外構費が想定以上に膨らむ

これは、外構が「調整役」になってしまうためです。

一方、外構を先に考えていれば、建物と外構を一体で、予算・配置・見え方を整理できます。

・最初から視線を考慮した配置にする
・無理に隠すのではなく、距離や向きを整える
・必要な外構要素だけを選択できる

その結果、完成後の違和感が少なく、暮らし始めてからの満足度も高まりやすくなります。

まとめ:建物を描く前に、敷地全体を見る

外構を先に考える家づくりは、特別な手法ではありません。
ただ「建物ありき」で進めない、という姿勢の違いです。

・敷地全体を一度フラットに見る
・外部空間の質を先に整える
・その上で建物を当てはめる

この順番を意識するだけで、家づくりの納得感は大きく変わります。

マスケンでは、敷地・外構・建物を切り離さず、
敷地全体をどう暮らしに変えるかを起点に設計しています。

間取りで悩む前に、
「この敷地、どう使うのが一番心地よいだろうか」
そんな視点から、家づくりを考えてみてください。


マスケン

(ホームページ:https://masuken-t.jp/)

宇都宮市に拠点を置くマスケンは、1994年の創業以来30年、栃木県・茨城県・群馬県で住宅の設計・施工を手がける“一級建築士事務所 × 建設会社”のハイブリッド型住宅会社です。

中庭のある住まいや平屋など、敷地を活かした自由設計に評価をいただいており、質の高い設計力と自社施工の技術力により、プライバシーと開放感を両立した理想の住まいを実現します。

こだわりの住宅をご検討の方は、ぜひ弊社にお気軽にご相談ください。


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